2020年2月13日木曜日

新型コロナウイルスを軽く見る日本 東京五輪中止の可能性は無視できないのでは?

 中国・武漢を震源地とする新型コロナウイルスの話題が連日、世間を賑わせていますね。
 横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号をめぐり、日本政府が後手後手の対応で、連日、右往左往しているとの印象を世界に広めてしまいました。



 ロシア外務省高官が露骨に日本を馬鹿にするような発言をしていましたが、残念ながら「立場が逆なら、日本人だってそう思っただろうな」というのが実情でしょう。

 とにかく、クルーズ船を含め、新型コロナ問題全体について、安倍政権の対応は行き当たりばったりの印象を拭えません。

 いったい、この国の政府の安保意識はどうなっているのでしょうか?


 本来なら安倍首相が先頭に立って米国並みの厳しい防疫体制を迅速に構築するのが正解ですが、厚生労働省を中心に政府組織もダラダラ動いているだけのように感じられます。

 既に春節連休中にかなりの中国人観光客(この中に多数の感染者が混じっているはず)が日本を訪問したことから、日本国内での潜在的な感染者はかなりの数に上っている恐れがあります。

 もう手遅れかもしれませんが、それでも直ちに中国との間の航空機運行を全面中断した上で、中国への滞在歴(最低でも14日間)のある外国人の流入をシャットアウトすべきでしょう。

 なぜなら、日本のルーズな対応を見た各国が「こんないい加減な感染症対策しか取れない国で五輪を行うのは危険ではないか」と思っているのは間違いないからです。


 今回の事態が春先に終息すれば幸運ですが、専門家などの話としてメディアで伝えられているように5月頃にピークがくるのであれば、五輪開催は相当な危機に瀕していると言えます。

 そのころ日本国内の感染者数がクルーズ船以外でも数百人レベルになっている可能性は高いと思われますし、数千人レベルになっている恐れもあるのではないでしょうか?

 テレビでは、何かというと専門家が「感染してもほとんどの人は軽症です」という火消し発言ばかりしますが、高齢者や糖尿病患者などは重症化する危険が大きく、高齢者大国の日本では決して馬鹿に出来る感染症ではないのでは?

 まだ治療薬がないことから、欧米人はアジア人以上に恐れているようですし、例え日本が五輪開催を強行しても、海外の選手が次々と出場辞退するようなことがおこらないとは限りません。

 前回、リオ五輪だって、ジカ熱を心配して出場辞退した選手もいましたよね。

 ましてや今回は、中国・武漢の様子を伝えるSNSの映像などは映画「バイオハザード」ばりの迫力があり、クルーズ船の集団感染もあって、世界中の人が感じる恐怖はジカ熱の比ではないでしょう。

 本当に、安倍政権も今回は大ちょんぼ。


 中国への忖度によるいい加減な水際対策、さらに危機感のない国内対策、もう「この国はどうなっているのか」というレベル。

 米国や英国はもちろん、台湾やシンガポールなど、きっぱりとした対応を貫いている国々は、呆れた目で日本を見ているのでは。

 中国人観光客の落とすカネと、習近平訪日実現という目先の成果に目がくらんで、歴史的な禍根を残す結果になるかもしれません。


 私だって、日本で感染が広がらず、無事に東京五輪が開かれることを願っていますが、本当に安倍政権の対応に不安を拭えません。


 中国がどこまで本当の情報を公開しているのかも分からない上、WHOも中国の圧力で辞退を小さく見せようとばかり。

 しかし、一応は未知のウイルスなのですから、人から人への感染を繰り返すうちに強毒性に変異する可能性もあるわけでしょう。

 政府も、専門家も、最初から「大したことは無い」「過度に心配しないように」という発言ばかりしているうちに、わずか数週間で今の体たらくです。

 過去の安倍政権の安全保障政策については「なかなかよくやっている」と思っていましたが、今回は本当に失望しました。

 このままでは、あの「悪夢のような民主党政権」と違いが無かった、ということにもなりかねません。

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新型コロナウイルスを軽く見る日本 東京五輪中止の可能性は無視できないのでは?

 中国・武漢を震源地とする新型コロナウイルスの話題が連日、世間を賑わせていますね。  横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号をめぐり、日本政府が後手後手の対応で、連日、右往左往しているとの印象を世界に広めてしまいました。