報道によると、みちびきは、日本のほぼ天頂(真上)を通る軌道を周回する衛星で、米国のGPS(Global positioning System)信号と互換性のある信号を送信し、山間部や都心部の高層ビル街などでも安定して位置情報を取得できるようにするそうです。
今年中に3、4号機を打ち上げ予定で、来年から計4機体制で本格稼働開始。
米国はGPS、欧州はガリレオ、中国は北斗といった衛星測位システム(GNSS)を運用して民間ビジネスでの活用を推進しており、今後、市場競争は激化しそうだとか。
この分野で日本は、米国はもちろん、欧州や中国にも後れを取っており、早急な追撃が必要です。
ただ、地球全体を対象にした米国のGPSが予備機を含め約30機の衛星数で構成し、中国も同様な体制を目指しているのに対し、日本の測位衛星システムは2023年にみちびき7機を使って日本周辺に関して米国に頼らない体制へ移行する計画。
一方で、位置精度は数センチメートルと、他国の1メートル以上の位置精度に比べると優位に立つそうです。
活用が期待される分野としては、マイカーやトラックの自動運転、ドローンによるピンポイント配送サービス、農業機械の自動運転や無人での除草作業など農業関連が既に実験段階に入っていると報じられています。
少子高齢化で人手不足が深刻になる日本の将来を考えると、非常に重要な技術ですね。
ここで養った技術を成長産業に育て、米欧、中国、インドとの競争に打ち勝っていかないと、日本が一気に衰退するのは確実。
まあ、日本は予算が確保できるとしても、米国との関係で世界展開は難しいのでしょうし、民間ビジネスでの有用性が強調されてはいても、最終的には安全保障上の必要性がみちびき整備を後押ししているのは間違いありません。
それでも、民間分野で、欧州と中国が市場をごっそり持って行くことだけは阻止すべき。
今後、米国と協力すべき点は協力し、棲み分けを工夫しながら、稼げる道を切り開いて欲しいですね。
我々の世代の年金支給が順調にいくかどうか、このプロジェクトも大きな鍵を握っていると思われます。
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