2016年2月6日土曜日

再雇用で65際まで働くのは本当に幸せか 若い世代に仕事を譲る勇気と準備を!

 SankeiBizで「定年後も残ってほしい社員は一握り? 『ほとんどの人はいらない』厳しい声」という記事が出ていました。(こちら←)

 「法律改正により、希望者の65歳までの雇用が義務づけられたが、現実はそれほど甘くはない」という書き出しの記事では、「定年後も残ってほしい社員は、他社に就職されては困る技術系の人などごくわずかしかいない。ほとんどの人はいらないんです」との企業の本音が語られ、雇用延長後に会社の対応などに嫌気が差して結局、62歳で退職した人のコメントも載っています。




 私たちの世代の年金支給開始年齢は65歳なので、十分な蓄えがなければ、当面の収入源確保のため、勤めていた企業に継続雇用をお願いするのが手っ取り早い道。

 まあ、60歳で別の再就職先を探すのは、よほど特殊な技術でも身につけていない限り不可能と言えます。


 ただ、カネのためとは言え、上司となった後輩の指示を受けながら、新入社員がやるような簡単な仕事をやるのは、多くのオヤジにとって屈辱を感じる日々では?

 もちろん、熟練した技術者として重要度の高い仕事を任されたり、簡単な仕事でも働きがいを感じる方もいるでしょうが、全体から見れば、そういう幸運なケースはごく僅かと思われます。


 それに、最近は55歳で役職定年となり、第1線からやや退いたポジションに回されたり、下手をすると「窓際族」(もう死語でしょうか?)に追いやられる企業も目立ちますね。


 考えてみれば、最前線でバリバリ稼ぐ若手の目から見れば、50歳を過ぎたオヤジの多くは「老害」をまき散らすウザイ存在。

 「オレは違う」と思っているあなたも、例外ではないのです。


 むしろ、オヤジはオヤジなりの誇り高い矜持を示し、後輩に道を譲るのが社会発展のためにも望ましいのではないかと思います。

 そう考えれば、会社が行う早期退職勧奨も「第2の人生」に踏み出す大きなチャンス。


 大企業や公務員なら早期退職勧奨で割増退職金を含む手厚い待遇を受けることが出来ますし(もちろん、企業側はそれだけカネを払ってでも人件費を削りたいわけで、好意でやっているわけではありません)、そこでケジメをつけるのが本人にとっても周囲にとっても、ハッピーなのでは?


 早期退職の条件が今ひとつでも、中小企業勤務であっても、若いうちから計画的に貯蓄と資産運用で「来たるべき日」への対策を続けていれば、それなりのカネの準備はできるでしょう。

 早期退職に十分なカネが貯まらなくても、例えば手元に5年分の生活費があれば、自分がそれなりに納得できる再就職先を見つけるのに必要な時間を稼げるほか、アイデアとやる気があれば起業も検討可能かもしれません。


 たまたま好きな仕事を続けられたり、「窓際でも構わない」と我慢して60歳まで勤め上げた方でも、早期リタイアを目指して努力していれば、その果実を受け取ることは出来ます。

 「年金までの生活が心配だ」とイヤイヤ働き続ける同僚を横目に、再雇用を拒否して年金の心配をせずにリタイア生活に突入する「余裕」が持てるのです。


 若いみなさんも、「早期リタイアなんて、オレには関係ない」と一蹴せず、たまの休日に、将来のことを少し考えてみてはいかがでしょうか。

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