ギリシャのチプラス政権が進める年金制度改革に抗議して、官民それぞれの最大労組が呼びかけたストライキが4日、各地で行われ、同国は大混乱のようです。
改革は、年金支給額を据え置く代わりに企業や個人の保険料負担の増額を検討しており、公務員など幅広い職種の人々が反発しているとか。
読売新聞によると、アテネでは鉄道やバスなどの公共交通機関が運行を見合わせたほか、多くの病院が救急対応を除く業務をとりやめたとか。
アテネ中心部では抗議デモも行われ、約4万人が参加。過激派が火炎瓶を投げ、警官隊が催涙弾などで応じる場面もあったそうです。
最近、日本のメディアではギリシャ危機のニュースを余り目にしなくなりましたが、実のところ、同国の問題は何一つ解決しておらず、この年金問題一つとっても先行きは不透明な感じですね。
まあ、ほぼ国家破綻状態なのに「年金額は引き下げない」という点がすごいです。(笑)
もっとも、あの国で引き下げを断行したら、大暴動が起きて収拾がつかなくなるのではないでしょうか。
政府も怖くて「そこまではできない」ということかもしれません。
まあ、欧州連合(EU)の枠内にいる限り、まだまだゴネ得が効き(大きな負担を強いられるドイツ国民はかなり頭にきていますが‥)、緩い対応でなんとかなるという点は、うらやましい限り。
振り返って世界で断トツの借金を抱える日本。
「日本国債のほとんどは日本国内で消化されているため、日本がギリシャのようになることはない」と断言する専門家もいますが、どうなのでしょうか?
それでもマーケットで「日本の財政破綻」がテーマになるような事態になり、ヘッジファンドが国債、株、通貨(円)のすべてに売り浴びせ、長期金利が急上昇する可能性はあるのでは?
そうなれば、日本政府は次第に国債の利払いに苦しむようになり(一気に長期国債全ての利払いが増えるわけではありませんが‥)、ボデーブローのように日本政府の財政を蝕んでいく恐れがあります。
そうなれば、財政支出削減が急務となり、われわれの年金支給額や医療制度を現行水準に保つことが不可能になるのは確実。
今のように日銀が市中の国債をほぼ吸い上げるような政策を続ければ、金利上昇を防げるかもしれませんが、そうなれば、今度は本当に「財政ファイナンス」と解釈され、日本国債の格付けが地に落ち、やはり円の暴落を招くかもしれません。
こうした事態を防ぐ根本的な解決策は、とにかく出生率を上げて子供を増やし、生産労働人口の減少を防ぎ、内需を再び活発化させる以外にはないのでしょう。
まあ、低コストでメタンハイドレードを採取する技術を開発して天然ガスの大輸出国に変身する、というウルトラCもあるかもしれませんが、最近のような原油安を見ていると、そんな事態になればサウジアラビアが「日本潰し」に全力を挙げるのは確実ですね。
いずれにせよ、今、ギリシャで起きていることは、他人事とは言えないわけです。
否、ギリシャのようにEUというセーフティーネットのない日本の場合、いざという時、もっと厳しい現実が待ち受けているかもしれません。
50歳で脱サラ、アーリーリタイアに踏み切ったオヤジ。 「陸マイラー」活動で貯めたマイルを使い夫婦で海外旅行を楽しみ、日本の絶景や温泉、グルメを満喫。 通勤地獄、ノルマ、煩わしい上下関係のない楽園へようこそ!
登録:
コメントの投稿 (Atom)
新型コロナウイルスを軽く見る日本 東京五輪中止の可能性は無視できないのでは?
中国・武漢を震源地とする新型コロナウイルスの話題が連日、世間を賑わせていますね。 横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号をめぐり、日本政府が後手後手の対応で、連日、右往左往しているとの印象を世界に広めてしまいました。
-
よく老後の生活資金は公的年金だけでは足りず、夫婦2人で別途、1億円用意する必要があると脅す人がいます。 大抵は投資信託を売りたい銀行か、金融機関御用達のFPたち。 こういう「不安商法」に右往左往するのは愚の骨頂であり、60歳の定年までサラリーマンを続けた人ならば、夫...
-
今日は全国的に雨模様です。 サラリーマンなら、何が何でも出勤せねばならず、背広がびちょびちょの状態でオフィスに出た方も多いと思います。 仕事を持っていなければ、晴れた日は気分次第でハイキングに出かけ、雨の日は家でテレビを観て過ごす、と気楽なもの。 今日のような...
-
埼玉、群馬両県の総菜販売店で購入した総菜を食べた人たちが腸管出血性大腸菌O-157に感染し、幼児1人が死亡する事態になり、今も騒ぎは収まっていませんね。 この問題、惣菜の加工工場や惣菜店の調理の際に菌が混入した可能性のほか、お客が惣菜を取るのに使うトングによる2次感染も疑...
0 件のコメント:
コメントを投稿