2017年5月24日水曜日

死ぬまでに必要な経費はいくら? 50歳リタイアのシミュレーション

 いったい、いくら貯めればアーリーリタイアできるのか?

 必要額はリタイア時の年齢や、個々人のライフスタイルによって大きく変わるため、確定的なことは言えませんが、アリリタ後の最低限の必要経費を計算することは可能。

 ケチケチの節約生活で構わなければ、次の試算の半分程度でも十分に暮らして行けるでしょうし、贅沢したい方は想定する海外旅行代や趣味活動の費用などをプラスすればよいわけです。





 計算を簡単にするため、50歳でリタイアし、夫婦でその後40年間、90歳まで生きるものと仮定します。

 まず、必要なのは住居費ですが、持ち家の場合、アリリタ時までに住宅ローン残高をゼロに出来れば、残りは毎年の固定資産税(都市計画税を含む)と経年劣化に伴う修繕代だけ。

 マンション住まいであれば、修繕代は修繕積立金として管理組合から徴収されているので分かりやすいのですが、一戸建ての方も同程度(毎月2万円程度)を将来の修繕代として確保して置く必要があるでしょう。


 ここでは私同様、地方都市に暮らすと仮定し、固定資産税は毎年13万×40年=520万円。

 マンションの管理費+修繕積立金として毎月2万円×12カ月×40年=960万円。
 合計で1480万円です。


 賃貸の場合、毎月の家賃8万円×12カ月×40年=3840万円と結構な額になります。

 ただ、人口減少社会で空き家は増える一方でしょうから、選り好みをしなければ、もっと安い家賃で生活できるでしょうし、資金が苦しくなれば田舎の戸建て住宅を安く購入する方法もあるので、この金額が絶対に必要というわけではありません。


 次は光熱費で、1カ月のガス、電気、上下水道代をざっくり2万円として計算すると、2万円×12カ月×40年=960万円。


 所得税は収入がなければゼロであり、65歳から年金をもらえるようになっても各種控除などを考えればほぼ無視できるレベル。


 国民健康保険は自治体によって金額が大きく違うので、リタイア後に暮らす場所はよく考える必要があります。

 私の住む自治体のケースでは、国民健康保険料は夫婦で年額13万円ほど。

 40年間で520万円になります。


 年金生活者は優遇されており、年金支給が始まっても、それほど大差はありません。


 ネット上に国民健康保険の計算器(←こちら)があるので、参考にしてください。

 個別の条件さえ入力すれば、簡単に金額を出してくれる優れものです。


 国民年金保険料の支払いも負担が大きいですが、65歳までなので頑張って収めます。
 収入がなければ減免措置も受けられるものの、その場合、将来の支給額が減ることになるため、私たち夫婦は全額支払っています。

 2年分まとめて払うと現時点で37万8,320円となり、小刻みに収めるよりは1万5000円以上もお得。

 夫婦同い年なら、残り10年分で約380万円。


 自宅の火災保険と地震保険が10年で15万円ほどとなり、40年なら60万円。

 民間の医療保険については、扶養する子供がいない限り「不必要」と判断し、ここでは取り上げません。

 風邪など病気になった場合の医療費は、高齢化するにつれて増えるでしょうが、高額療養費制度で月に支払う額には上限があるため、とりあえず毎月1万円として40年間で480万円を計上しておきます。

 年を取ると最大の楽しみは食べることなので、おやつを含む食費は多めに見て月に10万円。40年間で4800万円という巨額になりますね。(笑)

 日用品の購入費もここに含めることにします。


 テレビ、インターネット、携帯電話などの情報通信費は月に5000円、40年間で240万円です。

 我が家の場合、携帯は格安スマホ、ケーブルテレビは利用せず(テレビをそれほど視聴しないので‥)純粋なネットだけなので、この金額で収まりました。


 衣料費ですが、たまにブランド物を買ったりする費用も長い年月の間に平準化されると考え、夫婦で月2万円で計算し、40年間なら960万円。


 交通費ですが、何歳まで車に乗るかで大きく違うので、計算は難しいですね。
 現時点では任意保険、駐車場代、ガソリン代を含めた維持費がザックリ年間40万円としておきます。

 仮に75歳まで乗れば1000万円。途中で最低一度は新車に買い換えるでしょうから計1200万円です。


 遊興費はほとんどが国内外の旅行ですので、75歳までの25年間は年間120万円、それ以降の15年間について年間80万円として、計4200万円。

 旅行以外の遊び代もここに含めるものとします。

 
 ここまでの合計金額は1億5280万円。

 これに対し、収入ですが、65歳から支給される年金を年間240万円として計算すると、90歳までの総額は6000万円です。




 ここまで見て分かることは、50歳の時点で退職金を含めた金融資産がざっくり1億円あれば、それなり楽しいリタイア生活ができそうなことが分かります。

 外食を控えて食費を節約したり、旅行費用をもう少し抑えれば、必要経費は劇的に減ります。

 この辺は個々人の考え方次第。

 自宅で家庭菜園に勤しむのが非常に楽しい方であれば、食費削減と趣味生活の活性化という一石二鳥を得ることになり、万々歳ですね。

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