2017年5月27日土曜日

日経BP「資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路」というトンデモ内容

 投資の専門家としてアチコチのメディアに登場している玉川陽介という人がいます。

 私はまったく興味が無かったのですが、先日、知人がこの人の投資指南本を購入し、「勉強になった」と言っていたので、「どういう人なのか」と思って調べてみると、今年3月に日経BPに掲載された対談で「トンデモ発言」を連発し、ネット上では結構、話題になっていたようですね。




 日経BPの記事は「資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路 コアプラス・アンド・アーキテクチャーズの玉川陽介社長に聞く」というもの。


 アーリーリタイアを目指す人の多くが1つの目安とするのが金融資産1億円。

 玉川さんという方は「40~50代で1億円程度の資産で引退すると、やがて苦境に立たされかねない」と警鐘を鳴らすマネーの専門家、だそうです。


 まあ、記事ではリスクの高い金融商品を取り上げ、1億円を元手に毎年900万円のリターンを挙げる方法を提示しているのですが、これがバクチに近いハイリスクなもの。

 1億円でリタイアできない根拠としては、「今の時代に40~50代で1億円の資産を貯めるには、2000万円以上の年収を何年にも渡って続けなければ難しいと思います。そういう人たちは貯金額も多いですが、消費額も多い。

 『気分は富裕層』なんです。おそらく900万円程度ではいずれフラストレーションが溜まるはずです」と断言しています。


 まあ、金融資産が1億円あれば、それを取り崩しながらでも十分に余裕のあるアリリタ生活を楽しめると思いますし、それで満足できないような浪費家はそもそもリタイアという選択をしないでしょう。

 仮にアリリタするにしても5億円とか10億円とか貯まるまで待つのでは?


 さらに、毎年900万円の投資収益が得られたとしたら、夫婦で豪華に遊んでも余るでしょう。


 投資系ブログやリタイア系ブログでは「突っ込みどころ満載の記事」「煽り記事か」と指摘されており、私も同様な感想を抱きました。


 もっとも、いろいろ批判が出るのを十分、承知の上で、話題作りを目的とした炎上商法ならば、狙いは大当たりなのかも。

 ただ、私の知人のような素人投資家を巻き込むのは、何とも罪な話ですが‥。

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