2017年9月14日木曜日

福島の野菜や果物、「食べて応援」は正しいのか?

 先日、地元の大手スーパーで福島県産の桃の特売コーナーが設けられ、販売員の女性がお客さんに盛んに試食を勧めていました。

 要は「食べて応援」キャンペーンの一環なのかもしれませんが、私が見た範囲では、試食に応じる人はほとんどなく、商品をカートに入れる人はいませんでした。(もちろん、私の見ていない間に買った人はいたのでしょうが‥)

 後日、このスーパーに行くと、件の桃が値引きされ、沢山、棚に並んでいました。




 あくまで想像ですが、やはり、関西の消費者に「福島県産を買え!」というのは、かなり違和感があったみたいですね。

 普段、関西地方のスーパー店頭に並べられる野菜や果物は、近畿、九州、四国産が多く、関東産や東北産はあまり目にしません。


 良いことではありませんが、関西の住人にとって、東京電力福島第1原発事故は遠い彼方の出来事であり、普段はまったく意識せず生活しているのです。

 そこに、いきなり福島産の桃が現れ、記憶の彼方にあった「フクシマ」を思い出し、「本当に買っていいものかどうか」と戸惑っていた知人もいました。


 現在の日本では、正面切って「汚染」(客観的事実として、地上に降り注いだ放射性セシウムの量については、文科省発表のデータで確認できます。それが人体に影響を与える可能性があるレベルなのか、その地で育った食物を食べるのが適切なのか、という点で「安全」という政府の見解をそのまま信じるかどうかは個々人の判断でしょう)問題に言及するのは完全にタブーとなっている雰囲気。

 私も、放射性物質を取り込みやすいキノコ類と違い、桃などの果物は基本的に大丈夫とは思っていますが、今回のようにスーパーに並んでも売れ残るのは何故か。


 少なくとも、関西大都市圏の消費者は、積極的に福島県産のものを食べようとはしていないのは確かなようです。

 ちなみに、近所のスーパーでは時々、茨城県産の野菜を販売していますが、「西日本の同じ種類の野菜よりかなり安く売っているな」という印象。

 まあ、私の思い込みも入っているかもしれませんが。

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