JR西日本が発足30周年を記念して発売した1日乗り放題切符が、「とんでもない激トク商品だ」と話題になっています。
確かに、JR西日本全線の列車が自由に利用でき、東京から新大阪まで新幹線に片道乗車すれば元が取れるため、コスパは高いですね。
ただし、発売枚数は「1日あたり3000枚」と制限があり、利用できる期間は10月1日から10月29日までの土曜日と休日のみだとか。
つまり、一見、大盤振る舞いのように見えて、実は収益性の高いビジネス利用客が少ない土日祝日の空いた席を一般客で埋めようという意図が垣間見せます。
JR西日本のイメージアップのための広告効果を狙ったものに加え、普段は空気を乗せて走っている席に人を乗せることで収益増加も期待できる。
まさに一石二鳥ということでしょう。
さらに、あまりに乗客が殺到してお盆休み並のギュウギュウ詰めになっては、キャンペーンの評判が落ちるので、発売枚数をかなり絞っているわけです。
「新幹線に思う存分乗れれば、それだけで幸せ」という一部の熱烈な鉄道ファンを除けば、1日だけしか使えない切符は、行き先での観光時間の少なさを考えると、使い勝手は今ひとつ(と、独断と偏見で判断しています)。
まあ、「1枚5千円」なら話は別ですが‥。(笑)
JRも、こんな一過性のキャンペーンでお茶を濁すのではなく、いつ切符を買ってもほぼ同じ運賃という硬直した料金体系にメスを入れる時期でしょう。
欧州の鉄道は、需給関係を綿密に予測し、早期に予約すれば大幅な割引を行う制度を構築しています。
どうしても乗車の当日、もしくは数日前に切符を購入する必要があるビジネス客などは高い運賃を支払うことになりますが、2~3カ月先の日程が確定している旅行のようなケースでは、格安で切符を手に入れることが可能。
今回のキャンペーンを契機に、こうした割引運賃導入の議論を始めてもいいのではないでしょうか。
ところで、今回のキャンペーン切符の発売は9月1日開始ということでしたが、JRの思惑通りに完売したのかな?
50歳で脱サラ、アーリーリタイアに踏み切ったオヤジ。 「陸マイラー」活動で貯めたマイルを使い夫婦で海外旅行を楽しみ、日本の絶景や温泉、グルメを満喫。 通勤地獄、ノルマ、煩わしい上下関係のない楽園へようこそ!
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